2022/3/17
本日の日経平均株価はロシアとウクライナの停戦交渉に対する進展観測やFOMCでの利上げが市場の予想通りであることからの安心感から幅広い銘柄に買いが入り、終値は前日比890円高の大幅続伸となりました。
チャートでは昨日の陽線からさらにギャップをつけて髭がほとんどない大陽線を呈し、強気を表すローソク足です。テクニカル上ではここ最近は抵抗線として意識されていたラインを超えたことで、急激な買いによるギャップを形成したものと考えられます。出来高は現物で14億7419万株と値動きに比してはやや薄商いで、売り方の買い戻し、損切りが目立ったものと考えられます。
エリオット波動理論の想定は少し変更しなければなりません。今回の値動きで新たなトレンド開始とみなした場合は数日前の底までの下落がC波と捉えられます。C波は衝撃波としてインパルスもしくはダイアゴナルですが、マイニュート波の1波と4波が重複しているためにダイアゴナル>インパルスの可能性を考えます。まだC波が続いていると想定した場合ではダイアゴナル波としてマイニュート波の4波に位置する可能性は残ります。
まとめるとエリオット波動理論からはダイアゴナルのブレイクとして強気を表す可能性も出てきましたが、短期的な押しやC波延長線上に位置することでの下落継続の可能性も残り、方向性の想定は難しいものと考えられます。
今回の値動きを受けて少し短期下落トレンドラインを直してみました。今回の値動きではダイアゴナルのブレイクと考えられますが、短期トレンドラインは意外にもチャネルラインともに無理なく引ける範囲であることと、出来高が不十分であることからはトレンドブレイクと見做すには早い気もします。