2021/12/10
金曜日の日経平均株価は前日の米国ハイテク株安の流れを受けて売り優勢となり、午後にかけて米国CPIの発表を控えた持高調整売りも加わったことで、終値は前日比287円の続落となりました。
チャートでは前日に引き続き陰線を呈し、上髭の長い上影陰線を呈しました。レトロに見ると前日、前々日のローソク足を合成するとちょうど十字線のようになることから、今回の下落はテクニカル上も予期されていたものなのかもしれません。明かなパターン形成は認めませんでしたが、前日と前々日のローソク足を合わせて十字線と捉えると、宵の明星としても見ることができます。
出来高は現物、先物いずれも昨日よりは上昇し、下落した中でも買いが入ってきていると考えられます。ただ、ここ数日内で見ればまだまだ出来高は低めです。
引き続き最近の価格上昇を受けての持高調整売りが目立っているようです。数日の底値と高値からリトレースメントラインを新たに引いてみましたが、まだ50%ラインの割り込みは見られておらず、トレンドトレーダーは上昇トレンドとしての判断としても差し支えはなさそうです。米国株も金曜日終値の段階で上昇していることも週明けの始値上昇につながる可能性があります。
ただ、金融課税問題や新変異株などファンダメンタルな不安が多いことは事実です。どこまで割り込むかはテクニカル分析からは判断が難しく、ここではリトレースメント33%ラインを割った下落時に再考する必要が出てくるでしょう。